試作設計書 · 2026-09-28
Smart Ring
小石のような白い円盤を、ひもで首から下げる知らせ役の道具です。模様はありません。画面を見なくても、ガラスの下の光の輪と胸元の振動で伝えます。面の電子ペーパーは叩くと白〜黒の一色で変わり、変えた色は電気なしで残ります。靴とベルトと同じ接続ページの考え方で、NFC から通報画面が開きます。



1. フォルダの中身
| ファイル | 中身 |
|---|---|
| SmartRing.usdz | 本体・ひも・充電の台 (実寸)。本体の色 5 種、ひもの色 8 種 (イメージ図の灰〜白の見本)、電子ペーパーの柄 6 種、光の状態 7 種を variant で持つ。 |
| 接続ページ/ | NFC から開くページ。光の意味を 60 コマ/秒の見本で見せ、柄を画面の光で送れる。 |
| 印刷用/ | 本体・ガラス・充電台の STL (穴のない閉じた形であることを確認済み) |
2. 形と比率
| どこ | 寸法 | 考え方 |
|---|---|---|
| 直径 | 44 mm | — |
| 厚さ | 10.4 mm (上面の盛り上がり込みで 11.3 mm) | 直径 / φ³ |
| 縁の断面 | 超楕円 (指数 2.7) | 円でも角でもない、曲がり具合がなめらかに変わる丸み (Apple の角と同じ考え方)。どこにも角がない |
| 上面 | 中央が 0.9 mm 盛り上がったガラス φ36.4 | 縁で本体に溶け込む |
| 電子ペーパー | φ30・一色 | 模様なし。白〜黒の 5 段 |
| 光の輪 | 半径 15.6〜17.4 mm | ガラスの下。消えている時は面と見分けがつかない |
| ひも | 縁の穴 φ2.2 × 2 | 中の通り道でつながる。金具がない |
| 充電台 | φ38 × 4 mm | 本体より小さく、置くと下に隠れて浮いて見える |
最初の形 (くさび形) はやめ、厚さが一定の丸い形にしました。首から下げると、ひもの穴が上になります。
3. 材質
- 本体: ポリカーボネート (白の艶, AirTag の表の白に近い)。電波を通すので、NFC・通信・充電のコイルを中に置けます。LED の光も樹脂ごしにやわらかく広がります。
- 上面: 反射防止のガラス 0.7 mm (平らな円板) の下に電子ペーパー。
- ピン: ステンレス φ1.8。ひもを通して縁の切り欠きに差し込む。
4. 中の部品
| 部品 | 例 | 役目 |
|---|---|---|
| 通信 | Nordic nRF9151 (LTE-M) + eSIM — 任意 | SIM があれば、家族の連絡や靴の通報を単体で受け取って光と振動で知らせる |
| 加速度 | ST LIS2DW12 | 「2 回叩く」で色を変える。ボタンはない |
| 光センサー | フォトトランジスタ 1 個 | スマホの画面の点滅を受け取る (靴・ベルトと同じ符号, 送り先 2) |
| 電子ペーパー | φ30 の一色のもの (区分けなし) | 色を保つのに電気はいらない |
| 光 | 小型の RGB LED 36 個 (1 個ずつ色を指定できる種類) | 60 コマ/秒で色を流す |
| 振動 | 小型の振動モーター | 胸元に知らせる |
| NFC | ST25DV (書き換えられる NFC) + 光の輪の外を一周するコイル | 通報画面・電池の残り |
| 充電 | Qi 受電 (BQ51003) + 充電 (BQ25120A, 満充電 3.6 V) | 底の平らな面から受電 |
| 電池 | リン酸鉄リチウムの薄型 (丸い中の空間に, 基板の下に置く) | 燃えにくい。容量は見積もり 60〜90 mAh (要確認) |
円盤が小さいため、電池は靴より小さくなります。NFC と Qi のコイルは同心に並べます (スマホと同じ配置)。電子ペーパーの電極は電波を遮るので、NFC のコイルは電子ペーパーの外側を回します。
5. 光の意味
| 光 | 意味 |
|---|---|
| 虹色が流れる | 呼びかけ・考え中 (HomePod の上面のような動き) |
| 白くゆっくり | 準備できた |
| 緑が回る | 家族から連絡 |
| 橙が脈打つ | 電池が少ない |
| 青が満ちていく | 充電中 |
| 赤が点滅 | 通報中 (本人の靴から通報が出た時も) |
光るのは知らせがあった数秒だけにします。LED は 36 個が同時に光ると電池を大きく使うので、ずっと光らせると 1 か月はもちません。
必ず 1 か月もたせる「光の予算」
本体のプログラムが、充電してからの日数と電池の残りを毎日比べます。このままでは 30 日に届かないと判断したら、次の順で自動的に節約します。
- 光の明るさを半分にする (色と動きは同じ)
- 虹色の動きなど、知らせではない光をやめる (色の点灯だけにする)
- 家族の連絡の確認を 1 日数回に減らす (SIM あり)
赤 (通報) の光と振動は、どの段階でも減らしません。このしくみのプログラムは ~/Desktop/靴とベルト/プログラム/firmware/light_budget.c です。光を 1 日 20〜180 秒使う 8 通りの模擬で、どれも 30 日以上もちました (予算なしでは最短 10 日)。実機ではまだ動かしていません。
6. 電池のもち (計算)
すべて私が置いた想定値です。実物では測っていません。
| 電池の容量 (控えめに) | mAh |
| 使い切れる割合 | % |
| 待機電流 | µA |
| 光る時間 (1 日) | 秒 × 平均 mA |
| 振動 (1 日) | 秒 × mA |
| SIM あり: 受信待ちと連絡 (1 日) | mAh |
1 日に使う量 mAh → もち
7. 印刷と組み立て
| ファイル | 材料 | メモ |
|---|---|---|
| smartring_body_PC.stl | ポリカーボネート (FDM) か白い樹脂 (光造形) → 研磨・クリア塗装 | 上が開いた器。縁の 2 つの穴と中の通り道にひもを通す |
| smartring_topglass_clear.stl | 透明樹脂 (光造形) → 磨く、または外注のガラス | 下が平ら・上が盛り上がった φ36.4。本体の段にはめる |
| smartring_charger_PC.stl | 同上 | φ38。下が開いた箱に市販の Qi 送電モジュール。横に USB-C の穴 |
- 器の底に Qi 受電コイルを貼り、その上に電池、いちばん上に基板を重ねる。
- 光の輪の LED を段の内側に一周置き、NFC のコイルをその外に一周貼る。
- 電子ペーパー (φ30) を置き、ガラスをはめて縁を接着し、防水する。
- ひもを片方の穴から通して反対の穴から出す。
8. まだ確かめていないこと
- 実物は作っていません。形・規格検査・印刷用ファイルが閉じていることだけ確かめました。
- 小さな円盤に LTE-M のアンテナがうまく収まるか、どれだけ電波が届くかはわかりません。
- 電池の容量と日数は見積もりです。
- 画面の点滅を受け取るプログラムは書いて模擬で確かめました (靴と共通)。実機ではまだ動かしていません。
- 接続ページは https://kutsu-belt.pages.dev/r/ に置きました。